ネクステージは、全国に店舗を展開する大手中古車販売店として多くの方に選ばれています。ネクステージでの車購入を検討している方の中には、「自社ローンを利用できるのか」と悩むケースも少なくありません。
実際は、ネクステージにおいて自社ローンを提供しておらず、基本的には信用情報を参照して審査します。もし、自社ローンがないと理解せずに話を進めてしまうと、審査に落ちてしまうだけでなく、信用情報がさらに傷ついてしまうリスクもあります。
このような事態を避けるためにも、ネクステージのローン制度や自社ローンとの違いを事前に理解しておくことが重要です。
本記事では、ネクステージの自社ローン審査について、提携ローンの特徴や他社の自社ローンのメリット・注意点を交えて解説します。
【注意】ネクステージは自社ローンが利用できない

ネクステージでは自社ローンの取り扱いがありません。全国に店舗を構え豊富な在庫を誇るネクステージですが、車の購入時には信販会社との提携ローンのみが利用可能です。
具体的には、以下の大手信販会社のオートローンを使用することになります。
- オリコ
- ジャックス
- SMBCファイナンスサービス
- プレミアファイナンスサービス
これらの信販会社は一般的な金融機関と同様に信用情報を重視するため、過去に金融事故を起こしてブラックリストに載っている方は利用が困難になります。
自社ローンを希望する場合は、他の販売店を検討することが必要です。
ネクステージのローン審査の特徴

ネクステージで車を購入する際、提携ローンの審査に通るかどうかは事前に把握しておきたい重要なポイントです。
審査基準や金利条件を理解せずに申し込むと、審査に落ちて他の選択肢を検討する時間がなくなったり、思っていたより高い金利で契約してしまったりする可能性があります。円滑に審査を進めるために、ネクステージの審査の特徴を理解しておくことが大切です。
ここでは、ネクステージのローン審査の特徴について5つ解説します。
①審査基準は比較的甘い
ネクステージの提携ローンは、他のディーラー系ローンと比較して審査に通りやすいとされています。ネクステージが独自に甘い審査をおこなっているわけではなく、提携している信販会社の基準が甘くなっているためです。
安定した収入や勤務形態があれば、比較的スムーズに審査を通過できる可能性が高いでしょう。勤続年数が短い場合でも承認されるケースがあるため、転職したばかりの方でも挑戦する価値があります。
②信用情報は重視される
審査では、信用情報機関のデータが必ずチェックされます。信用情報とは、これまでのローン返済履歴やクレジットカードの利用状況など、個人の金銭的な信用の度合いを示す記録のことです。
これらの情報は、信用情報機関によって管理されています。また、支払いの遅延や債務整理の履歴がある場合、審査の難易度が大幅に上昇します。
クリーンな信用情報を維持しておくことが、審査通過の重要なポイントです。
③ブラックリストだと審査には通らない
金融事故によりブラックリストに登録されている場合、ローン審査に通過することはほぼ不可能です。これは、提携先の信販会社が信用情報を照会して、支払い能力が低いと判断するおそれがあるためです。
自己破産や個人再生、長期延滞などの記録がある方は、自社ローンといった他の選択肢を検討したほうが現実的でしょう。ただし、ブラック情報は一定期間で消去されるため、情報が消える時期を見計らって申し込むという方法もあります。
④金利は9.8%
ネクステージの提携ローンでは、金利が9.8%程度に設定されることが一般的です。銀行の自動車ローンと比較すると、やや高めの水準といえるでしょう。
月々の返済額を軽視すると、長期的に見て支払い総額に大きな差が生じる可能性があります。たとえば、200万円を60回払い(5年)で借りた場合、年利9.8%では総支払額が約254万円となり、54万円の利息を支払うことになります。
一方、銀行のマイカーローンであれば金利2〜3%程度で利用できることもあるため、可能であれば複数の選択肢を比較検討しましょう。
⑤支払い回数は顧客にあわせて設定
ネクステージのローンでは、返済の回数を申込者の経済状況やライフプランに応じて、柔軟に設定することが可能です。一般的な選択肢として36回(3年)、60回(5年)、72回(6年)などが用意されています。
提携する信販会社によっては、最大120回(10年)まで設定可能な場合もあるため、詳細は店舗で確認してみましょう。
ただし、返済期間が長くなると月々の負担は軽くなりますが、利息によって支払い総額は増加する点に注意が必要です。
ネクステージのローン審査に通らない要因とは?

ネクステージの提携ローンは比較的審査に通りやすいとされていますが、それでも落ちてしまうケースは決して珍しくありません。
審査に落ちる要因を事前に把握せずに申し込むと、何度も審査に失敗して時間を無駄にしたり、他の販売店での購入機会を逃してしまったりする可能性があります。
リスクを避けるためにも、事前に審査に通らない要因を把握しておくことが重要です。
ここでは、ネクステージのローン審査に通らない5つの要因について解説します。
①ほかの借り入れがある
ネクステージのローン審査を申し込む時点で、他に多くの借り入れがあると、審査に通過するのは難しくなります。具体的には、クレジットカードのキャッシング枠の利用やリボ払いの残高、スマートフォンの分割代金、他の自動車ローンなどがこれに該当します。
複数の借り入れがある「多重債務」の状態は、返済能力が低いと見なされる大きな要因となるため、できる限り整理してから審査に臨むのが賢明です。
②収入に対して借入額が大きい
年収に対して、借入希望額が高すぎる場合は、審査に通りにくくなります。信販会社は、申込者が無理なく返済を続けられるかどうかを慎重に判断するため、収入と支出のバランスを重視します。
このような場合は、頭金を準備して借入額そのものを減らすか、購入する車種のグレードを下げて、より現実的な返済計画を示す工夫が必要です。一般的に、年収の3分の1以内に借入額を収めることが望ましいとされています。
③収入が不安定
月ごとの収入変動が大きい職業の場合は審査で慎重に判断される傾向があります。収入の安定性は、返済能力を評価する上で重要な要素です。
ただし、収入が不安定だからといって、必ずしも審査に通らないわけではありません。
直近数年分の確定申告書の控えや、事業の収支を証明する資料などを提出し、安定して所得を得ていることを客観的に示すことで、審査での評価を高めることが可能です。
④審査書類が不十分
審査の申し込み時に必要な書類に、何らかの不備があった場合、審査そのものが中断してしまいます。コピーの不鮮明さや記載内容の不備など、些細なミスでも審査に悪影響を与える可能性があります。
書類を正確に準備できないことは、計画性の欠如と信販会社に判断されかねません。申し込みの前には、必要書類のリストをよく確認し、漏れや間違いがないか丁寧に準備することが大切です。
⑤申請者の年齢が高い
高齢の申請者の場合、残りの返済期間や健康状態を考慮して、信販会社がリスクを高く評価することがあります。とくに、完済時の年齢が80歳を超えるような長期のローンを組む場合、審査はより慎重になります。
そのため、車種の見直しや返済期間の短縮など、審査に通りやすい条件を検討する必要があるでしょう。
保証人を立てることで審査通過の可能性を高められる場合もあります。申込者の状況に応じた現実的な返済プランを提示することが重要です。
ローン審査が通らないときは他社の自社ローンがおすすめ

もしネクステージのローン審査に通らなかった場合でも、車の購入を諦める必要はありません。
その際は、信販会社を通さず、中古車販売店が独自に提供している「自社ローン」を検討することをおすすめします。
自社ローンは、販売店独自の基準で審査をおこなうため、信販会社の審査で重要視される過去の信用情報よりも、現在の支払い能力を重視してくれる傾向があります。そのため、いわゆるブラックリストに載っている状態の方でも、審査が通過するケースが少なくありません。
他のローンで審査に落ちてしまっても自社ローンであれば、車を購入できる場合もあるため、一度検討してみる価値があるでしょう。
ネクステージのローンより自社ローンがおすすめの理由

ネクステージのローンが利用できない方や、より柔軟な条件での車購入を希望している方にとって、自社ローンは魅力的な選択肢となる可能性があります。
しかし、自社ローンのメリットを正しく理解せずに選択すると、本当に自分にとって最適な選択なのか判断できません。また、一般的なローンとの違いを把握しておかないと、契約後に「思っていたのと違った」という事態に陥るおそれがあるため、自社ローンの特徴を理解して自分の状況と合っているか確認することが大切です。
ここでは、ネクステージのローンより自社ローンがおすすめな理由について解説します。
①審査に通りやすい
自社ローンが持つ最大のメリットは、なんといっても審査に通りやすいことです。個人の事情や状況を丁寧にヒアリングしてもらえるのも、自社ローンならではの利点といえるでしょう。
そのため、信販会社では機械的に判断される部分も、対人の関係で解決できる可能性があります。販売店の担当者と直接顔をあわせて返済計画を相談できるため、人柄や支払いへの意欲を汲んでもらいやすく、柔軟な判断をしてもらえる可能性が高まります。
②信用情報が重視されない
自社ローンを扱う販売店の多くは、審査の際に信用情報機関へ個人の情報を照会しません。これは、自社ローンが信販会社を通さない、販売店と顧客との直接契約であるためです。
そのため、過去に自己破産や債務整理、長期の支払い延滞といった金融事故の経験があり、信用情報に傷がついてしまっている方でも、審査前に門前払いされずに済みます。
現在の収入が安定していることや、支払いに対する誠実な態度を見せられれば、契約できる可能性があります。
③金利が発生しないケースが多い
厳密には手数料という形で費用が発生する場合もありますが、自社ローンでは金融機関のような金利は設定されないことが一般的です。
支払い総額が大幅に増加する心配が少なく、分割払いの負担を最小限に抑えられる可能性があります。ただし、金利がない代わりに、車両本体価格に手数料や保証料といった名目で費用が上乗せされている場合がある点には注意が必要です。
④審査結果・納車が早い
信販会社を通すローンでは、審査に数日間を要することが一般的です。一方、自社ローンは販売店の社内で審査が完結するため、手続きの承認フローがスピーディーに進みます。
必要な書類さえきちんと揃えておけば、申し込みをした当日や翌日には審査結果が判明することも珍しくありません。
販売店に車の在庫があれば、契約後すぐに納車手続きに進めるため、急いで車が必要な方にとって、便利な仕組みでしょう。
⑤ブラックリストに載っていても契約できる可能性がある
自社ローンでは、信用情報を照会しない、または過去の事故歴よりも「現在の支払い能力」を重視する販売店が多いです。返済シミュレーションを販売店スタッフと相談しながら進めることで、ブラックリストの方でも購入のチャンスが十分に残されています。
重要なのは現在の収入状況と、きちんと返済する意思を示すことです。過去の失敗を乗り越えて新しいスタートを切りたい方にとって、貴重な選択肢となるでしょう。
ネクステージのローンにはない自社ローンの注意点

自社ローンは多くのメリットがある一方で、一般的な金融機関のローンとは異なる特有のリスクも存在します。
これらの注意点を理解せずに契約すると、「こんなはずではなかった」と後悔する可能性があります。
とくに、車の所有権や支払い総額、返済トラブル時の対応など、契約者にとって注意すべき条件があるため、事前の確認が重要です。
ここでは、ネクステージのローンにはない自社ローンの注意点について、以下の3つを解説します。
①完済するまで名義は販売店になる
自社ローンでは、支払いが完了するまで車両の所有権が販売店に留保されるケースが大半です。これは「所有権留保」と呼ばれる仕組みで、車両代金を完済するまでは法的な所有者が販売店のままとなります。
もし、完済前に売却したいと考えても、店舗名義のため自由に扱えません。また、事故で車両が廃車になった場合でも、保険金の受取人は所有者である販売店となる可能性があります。所有権の移転時期や条件については、契約前に必ず確認しておきましょう。
②支払い総額は自社ローンのほうが高くなる可能性もある
金利ゼロと宣伝していても、諸費用や車両本体価格で実質的な上乗せがおこなわれている場合があります。自社ローンでは金利の代わりに「手数料」や「保証料」という名目で、車両価格の10〜20%程度が加算されることが一般的です。
一方、銀行の自動車ローンであれば年利2〜3%程度で借りられることもあるため、総支払額で比較すると自社ローンの方が高額になる可能性があります。銀行ローンと比較した際の最終的な支払い総額を慎重に検討することが大切です。
③支払いが滞ると車が引き上げられる可能性がある
自社ローンでは販売店が所有権を保持しているため、返済が停止した場合に車両を回収されるリスクがあります。一般的な銀行ローンでは、数回の督促や法的手続きを経てから車両回収となりますが、自社ローンでは販売店の判断で比較的早期に回収される可能性があります。
返済が困難になった際の相談先や、スケジュールを見直す可能性については事前に確認しておきましょう。販売店との関係性や契約内容によって対応が変わる可能性があるため、慎重な検討が必要です。
ネクステージ以外におすすめの自社ローン3選

ネクステージでは自社ローンが利用できないため、申し込みたい場合は他の販売店を検討する必要があります。しかし、自社ローンを扱う販売店は数多く存在するため、どこを選べば良いのか迷ってしまう方も多いでしょう。
適当に選んでしまうと、審査に通らなかったり、不利な条件で契約してしまったりするリスクがあるため、各自社ローンの特徴を把握し、自身に合った条件を見極めることが大切です。
ここでは、とくに評判が良く実績のある自社ローン販売店を3社紹介します。
販売店名 | カーエックス | cococar | オトロン |
---|---|---|---|
審査通過率 | 97.1% | 97.6% | 95% |
頭金 | 条件次第で0円可能 | 条件次第で0円可能 | 条件次第で0円可能 |
納車期間 | 最短即日 | 最短即日 | – |
特徴 | 他社で2回落ちても通った実績 | すべてオンライン対応可能 | GPS対応なし(選択可能) |
車両品質 | 法定整備後引き渡し | オーダー発注対応 | 専門担当者がクリーニング・3ヵ月保証 |
対象エリア | – | 全国 | 本州、四国、九州 |
分割手数料 | 実質年率0% | 実質年率0% | 実質年率0% |
保証人 | 必要 | 必要 | 通常必要(MCCSプランなら不要) |
公式サイト | 仮審査はこちら | 仮審査はこちら | 仮審査はこちら |
①カーエックス
カーエックスは、高い審査通過率を誇ることで知られる、自社ローン専門の中古車販売店です。
公式サイトでは、審査通過率が97.1%にのぼると公表されており、過去に他社の自社ローンで2度審査に落ちてしまった方でも通過したという実績もあります。
また、顧客一人ひとりの経済状況にあわせて、頭金なしでの購入プランも柔軟に相談に応じてくれます。とにかく審査に通って車を手に入れたい、というにまず検討をおすすめしたい選択肢の一つです。
②cococar
cococarは、オンラインでの手続きに強みを持つ、自社ローン専門店です。
審査通過率は約98%と、業界でもトップクラスの高さを誇っており、多くのが車を購入できる可能性があります。問い合わせから審査、契約まで、すべての手続きをオンライン上で完結させられるのが特徴です。
そのため、店舗に足を運ぶ時間がないでも利用しやすいでしょう。さらに、条件が整えば最短で即日納車も可能というスピーディーな対応も、利用者にとって大きなメリットです。
③オトロン
オトロンは、審査通過率95%という高さと、販売車両の品質の両方を兼ね備えていることで定評のある自社ローン販売店です。
オトロンの特徴は、販売しているすべての中古車に対して、専門の担当者が内外装を徹底的にクリーニング・研磨している点にあります。また、自社ローンにありがちな、返済中の車両へのGPSの取り付けがないことも、プライバシーを重視する利用者にとってはうれしいポイントです。
車を手に入れたいけれど、車体の質が高く、通過率も高い方がいいと考えている方におすすめです。
ネクステージと自社ローンを比較して審査に申し込もう

本記事では、ネクステージの自社ローン審査について、提携ローンの特徴や他社の自社ローンのメリット・注意点を交えて解説しました。
全国に店舗を展開し、豊富な在庫を誇るネクステージは魅力的ですが、利用できるのは信販会社のオートローンのみです。
そのため、審査では過去の信用情報が重視され、金融事故の経験がある方にとってはハードルが高くなるのが実情です。
一方で、販売店が独自に審査をおこなう自社ローンは、過去の経歴よりも現在の支払い能力や人柄を重視してくれるため、審査に通りやすいという大きなメリットがあります。
どちらが良い・悪いではなく、それぞれに異なる特徴があります。
自身の収入状況や信用情報の状態を客観的に見つめ、両者のメリットとデメリットを正しく理解したうえで、どちらが自分に合っているかを慎重に比較検討し、最適なローンに申し込みましょう。