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自社ローンのデメリット6選!契約前に知らないと損する注意点とは

自社ローン デメリット

自社ローンは信用情報に不安がある場合でも利用しやすく、手軽に車を購入できる方法として注目されています。

しかし、自社ローンにはメリットがある一方で、注意しなければ後悔につながるデメリットも少なくありません。実際、「金利ゼロ」や「誰でも通る」といった甘い言葉に飛びついた結果、総支払額が膨れ上がったり、悪質業者とのトラブルに巻き込まれたりするケースも報告されています。

このような失敗を避け、納得のいくカーライフを送るためには、契約前に自社ローンの仕組みとリスクを正しく理解しておくことが不可欠です。

本記事では、契約前に知っておくべき7つのデメリットについて、避けるべき業者の特徴後悔しないためのチェックポイントを交えて解説します。

目次

自社ローンは金融機関を通さない店舗独自のローンのこと

自社ローンは、銀行や信販会社といった第三者の金融機関を介さず、中古車販売店が自ら分割払いの仕組みを用意する販売方法です。ここでいう「ローン」は名称上の便宜であり、法律上は車両代金を分割で支払う「割賦契約(かっぷけいやく)」として締結されるのが一般的です。

一般的なカーローンでは、利用者の信用情報をもとに銀行やクレジット会社が審査をおこない、通過後に融資が実行されます。しかし自社ローンでは、信用情報の照会はせず、現在の支払い能力といった、販売店が独自で定めた基準に沿って審査をおこなうのが特徴です。

そのため、過去のローンで延滞履歴がある、自己破産・債務整理の経験があるといった場合でも、審査に通る可能性があります。

自社ローンの見過ごせない6つのデメリット

自社ローンは、銀行ローンといった審査よりも通りやすいという大きな魅力がありますが、契約前に知っておかないと後悔につながる可能性のあるデメリットも存在します。

表面的なメリットだけを見て契約してしまうと、支払い総額が想定よりも高くなってしまい、後々「こうなるはずじゃなかった」と後悔することにもなりかねません

ここでは、自社ローンを利用するうえで注意したい6つのデメリットについて解説します。

①手数料が非常に高い傾向にある

自社ローンの広告では「金利ゼロ」とうたわれることがありますが、実際には手数料や保証料がその代わりに高く設定されています。たとえば、手数料の場合、車両本体の1〜2割程度が加算されるため、結果として総支払額が大きく膨れ上がるケースが珍しくありません。

そのため、自社ローンを利用する前には「金利ゼロ」という言葉に惑わされず、諸費用を含めた総支払額がどのくらいになるのかを必ず確認することが重要です。

②車両本体価格が割高な場合がある

自社ローンの対象となる車両は、相場より高めの価格設定になっていることが多く見られます。これは、「金利ゼロ」の分を車両価格に上乗せすることで帳尻を合わせているためです。

表面上は、金利がかからないように見えても、販売価格自体が割高であれば、結果としてユーザーが支払う総額は一般的なローンより高くなってしまう可能性があります。

そのため、購入を検討している車の価格が市場価格と比較して妥当かどうか、他の店舗やネット相場を確認する必要があります

③保証人が必要になるケースがある

自社ローンでは、一部のケースにおいて契約の際に保証人を立てることを条件としている場合があります。保証人が必要かどうかは販売店によって異なりますが、必要とされる場合でも頭金を増やす・保証会社(または保証人代行サービス)を利用するといった選択肢で解決できる場合があります。

ただし、これらの対処策を選ぶと手数料や初期費用が上乗せされ、総支払額が高くなる点に注意が必要です。

また、保証人になれる人の条件も「安定した収入がある親族に限る」など、販売店ごとに細かく定められているため、事前に確認が必要です

④選べる車種や在庫が限られる

多くの場合、自社ローン対応の車両は、価格帯の安い中古車に限定されています。そのため、在庫の状況により、乗りたいと思っていた特定の車種や、希望する色や装備の車が見つからないケースがよく起こります

また、販売店のリスク管理の観点から、高額な車両は自社ローンの対象外とされることが多いため、在庫があっても選択できないことが多いです。

希望の車がある場合は、事前に在庫があるか公式サイトや店舗に確認をしましょう

⑤契約条件が厳しい、または不利な場合がある

自社ローンには、返済期間が最長でも2〜3年と短く設定されることが多く、月々の支払額が高額になり、家計への負担が大きくなる場合があります。

万が一支払いが1回でも遅れると、ペナルティとして高額な遅延損害金を請求されたり、直ちに車を引き揚げられたりする可能性もあるので注意が必要です。契約書に書かれている内容は隅々まで目を通し、途中解約の条件や支払い遅延時の対応など、少しでも不明な点があれば必ず販売店に質問しましょう

⑥販売店の信頼性を見極める必要がある

自社ローンは販売店が独自に運営しているため、残念ながら中には信頼性に欠けたり、利用者の弱みにつけ込んだりする悪質な業者も存在します。

不透明な料金体系で法外な手数料を請求したり、支払いが少し遅れただけで強引な取り立てをしたりといったトラブルも報告されています。

このような業者との契約を避けるためには、契約前にインターネットの口コミや評判を調べ、実際にその店を利用した人の声を確認することが不可欠です。アフターサービスの内容も販売店によって大きく異なるため、頼できるお店かしっかりと見極めましょう

自社ローンを活用するときの5つのメリット

自社ローンはデメリットがある一方で、利用者にとっては大きな助けとなるメリットも存在します。実際に、審査の柔軟性や手続きの速さなど、一般的なカーローンにはない利点があるため、多くの方が自社ローンを選択肢の一つとして検討しています。

メリットとデメリットの両方を正しく理解したうえで、自身の状況に本当に合っているのかを判断することが後悔しないためのポイントです。

ここでは、自社ローンをうまく活用するために知っておきたい5つのメリットを解説します。

①審査がゆるやかで通りやすい

自社ローン最大のメリットは、「審査の通りやすさ」です。銀行や信販会社のローンでは、信用情報に問題がある場合、審査に通らないことが一般的です。

しかし、自社ローンは信用情報を照会せず、販売店が独自に定めた基準で審査します。そのため、過去に金融事故や債務整理の経験がある人でも、現在の収入状況や支払い能力が評価されれば契約できる可能性があります

派遣社員やアルバイト、個人事業主など、雇用形態に不安がある人でも利用しやすいのが特徴です。

②審査~契約までが迅速

自社ローンは、金融機関などを介さず販売店が直接審査から契約までを一貫しておこなうため、手続きが非常にスピーディーに進みます。

申し込みをしたその日のうちに審査結果が分かるため、早ければ1時間程度で承認されることも珍しくなく、条件が合えば契約後すぐに納車という流れも可能です。一般的なカーローンの場合、審査だけで数日間、融資実行までには1週間以上かかることもあるため、この速さは大きなメリットとなります。

時間をかけずに車を手に入れたい人にとって便利な仕組みです。

③頭金なしでも利用できる場合がある

通常、車を購入する際はある程度の頭金を用意することが推奨されます。

しかし、自社ローンの場合は、頭金がなくても契約できるプランを用意している場合があるため、初期費用を大幅に抑えることが可能です。実際、多くの自社ローンでは「頭金不要」を掲げており、資金が貯まっていなくても利用できます。

手元にまとまった資金がない人にとって、月々の支払いだけで乗り始められる点は大きなメリットだといえます。

④保証人が不要な場合がある

自社ローンには、保証人不要のプランが存在します。親しい親族や友人であっても、金銭が関わる保証人のお願いをすることに、精神的な抵抗を感じる人は少なくありません。

保証人不要プランを利用すれば、そうした気遣いをすることなく、すべて自分の意思と責任だけで契約を完結できます。

万が一支払いが困難になった際に、他人に迷惑をかけてしまうという心配もないため、精神的な安心感を得ながらカーライフをスタートできる点が大きなメリットです。

⑤過去の信用情報に不安があっても利用しやすい

過去にクレジットカードの延滞や、ローンの返済遅延などによって信用情報に傷がついている場合、銀行ローンの審査に通るのは難しくなります。しかし、自社ローンは信用情報機関を照会せず、独自で定めた基準で審査をするため、傷がついている人でも利用しやすいのが特徴です。

そのため、他のローン審査に落ちてしまい、車の購入を諦めかけていた人にとっては、最後の手段となり得ます。ただし、「通りやすいから安心」と油断せず、契約前には必ず総支払額や契約条件を確認し、自分の生活に無理のない返済計画を立てることが大切です。

【要注意】このような自社ローンは危険!避けるべき業者の特徴

手軽に利用できる自社ローンですが、その中には利用者の弱みにつけ込んで不利益な契約を結ばせようとする悪質な業者も存在します。信頼できる販売店を見極められなければ、契約後に法外な支払いやトラブルに巻き込まれる危険もあるので注意してください。

避けるべき業者の特徴に当てはまる場合は、たとえ条件が魅力的に見えても契約を避けるようにしましょう

ここでは、契約前に絶対にチェックしておきたい避けるべき業者の特徴5つ紹介します。

①極端に審査が甘いことを強調しすぎる

「誰でも審査通過」「無職OK」「ブラック歓迎」といった極端なアピールをしている業者は注意が必要です。過度な甘言で勧誘する業者の中には、反社会的勢力や違法業者が関与している可能性もあります。

自社ローンは、どのような人でも必ず通るわけではありません。審査基準が明示されておらず、書類提出やヒアリングもなしに話が進むような場合は、その時点で警戒すべきです。

正規の販売店であれば、利用者の状況を丁寧に確認したうえで、契約内容を説明するプロセスがあります。「審査の甘さ」だけで業者を選ぶのではなく、その内容の透明性を重視しましょう

②車両本体価格が割高な場合がある

自社ローンを扱う業者が提示する車両本体価格が、中古車市場の相場と比べて明らかに高額な場合は、その業者を避けましょう

このような場合、「金利ゼロ」とうたっていても、その分を車両価格に料金を上乗せしている可能性が高いと考えられます。

こうした価格設定をする業者は、手数料や諸費用についての説明もあいまいであることが多く、トータルコストを把握しにくい傾向があります。契約前には必ず複数の店舗やネットで同車種の価格を調査し、価格の妥当性を冷静に判断しましょう

③金利や手数料、総支払額を明確に提示しない

契約を結ぶ段階になっても、金利や手数料の内訳、最終的な総支払額についてあいまいな説明しかしない業者は危険です。

支払いの詳細をあいまいにする販売店は、後から不当に高い金額を請求したり、利用者に不利な条件を隠していたりする可能性が高いです。質問しても「後で説明します」と詳細な説明を渋ったりするような態度は、何か都合の悪い情報を隠している兆候と考えられます。

少しでも不透明な部分があると感じたなら、その場で契約するのはやめ、明確な見積もりを提示してくれる別の業者を探しましょう

④不自然に安い車両価格を提示している

広告として出している車が、相場よりも極端に安い価格になっている業者にも、注意が必要です。これは「おとり広告」の可能性があります。

実際にお店に行くと「その車は売れてしまった」などといわれ、別の高額な車や条件の悪いローンを強引に勧められるケースもあるのです。また、仮にその安い車が実在したとしても、後から高額な手数料や保証料を上乗せされたり、修復歴を隠した粗悪な車両であったりする危険性があります。

価格の安さだけで判断するのではなく、総支払額はいくらになるのか、車両の状態はどうかを冷静に見極めることが重要です。

⑤口コミや評判が著しく悪い

インターネットでその販売店の名前を検索した際に、悪い口コミやトラブルに関する書き込みが多数見つかる業者は、避けるのが賢明です。

「価格が安いから」「審査が甘いから」といった理由だけで選ばず、実際の利用者の声を必ずチェックしましょう。Googleの口コミや車情報サイトのレビュー、SNSでの投稿など、情報源は豊富にあります。

可能であれば、実際に店舗を訪れてみて、店の雰囲気や清掃状況、スタッフの対応が誠実であるかを自分の目で確かめることも大切です。

自社ローンの利用で後悔しないためのチェックポイント

自社ローンは審査に通りやすいというメリットがある一方で、デメリットや契約リスクも少なくありません。安易に契約してしまうと、後から思わぬトラブルに巻き込まれるおそれがあります。

トラブルを避けるためにも、事前に安全に利用するためのチェックポイントを理解しておくことで、自社ローンを安全かつ賢く活用できるようになるでしょう。

ここでは、自社ローンの利用を検討している人が事前に押さえておくべき重要なチェックポイント4つ紹介します。

①複数の販売店で見積もりをとる

自社ローンを利用する際には、複数の販売店から見積もりを取り、条件を比較検討することが重要です。1店舗だけで決めてしまうと、相場より高い金額や不利な返済条件で契約してしまうリスクがあります。

見積書に以下を明記してもらい、数字を横並びにしてチェックしましょう。

  • 車両本体価格
  • 諸費用を含めた支払総額
  • 支払い回数
  • 月々の返済額
  • ボーナス払いの有無

複数社から見積もりを取ることで、価格の妥当性が見えてきます。さらに、販売店の対応の良し悪しや説明の丁寧さも判断できるため、信頼できる店舗を選ぶ手がかりになります。

②返済計画に無理がないかシミュレーションする

自社ローンは、分割回数が短いために1回あたりの支払い額が高くなりがちです。そのため、毎月の返済額や支払総額を事前にシミュレーションし、自分の収入で無理なく返済できるかを必ず確認しましょう。

もし、返済が滞った場合、車両の引き上げや高額な遅延損害金といったトラブルが発生するおそれがあります。とくに生活費を圧迫するほどの月額返済額になっていないか、ボーナス払いの有無も含めて、現実的な返済計画を立てましょう

③車両の状態を自分で確認する

自社ローンで購入する車はほとんど中古車のため、契約前に必ず実車を確認し、車両の状態を自分の目でチェックすることが不可欠です。走行距離や年式だけでなく、エンジンの異音、外装や内装の傷、整備記録簿がきちんと残っているかなどを確認しましょう。

とくに、車の骨格部分を修理した「修復歴」の有無は、車の安全性や将来の価値に大きく関わるため、必ず販売店に確認してください。自分での確認に不安があれば、JAAA(日本自動車鑑定協会)など、第三者機関による車両鑑定がおこなわれている車を選ぶと安心です。

④店の評判を口コミでチェックする

契約する販売店が信頼できるかどうかを判断するために、インターネット上の口コミや評判をしっかりとチェックしましょう。Googleマップのレビューや中古車情報サイトの評価など、実際にその店を利用した人の客観的な意見は非常に参考になります。評価の星の数を見るだけでなく、コメント内容を確認することも大切です。

口コミの数が多く、長年にわたって地域で営業している実績のある販売店は、それだけ多くの顧客から信頼されている証拠といえるでしょう。

自社ローンのデメリットを正しく理解し、後悔のないカーライフを

本記事では、契約前に知っておくべき7つのデメリットについて、避けるべき業者の特徴や後悔しないためのチェックポイントを交えて解説しました。

自社ローンは審査が通りやすい、手続きが迅速といったメリットがある一方で、手数料や車両価格が割高といったデメリットも抱えています。「誰でもローンが組める」といった甘い言葉に安易に飛びつくのではなく、今回解説したデメリットや注意点をしっかりと理解することが大切です。

メリットだけでなくリスクについても正しく理解し、自分の状況に合った支払い方法を冷静に見極めましょう。複数の業者を比較し、総支払額・車両状態・契約条件などを事前に確認することが、後悔しない買い物につながります
信頼できる販売店との出会いと、計画的な返済プランこそが、安心して車を手に入れるためのカギです。正しい知識をもって、充実したカーライフを送りましょう

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